トイプードルの保険 | 性格・寿命・飼い方のコツなどを解説
トイプードルは、一般社団法人ジャパンケネルクラブ(以下JKC)の2019年飼育頭数ランキングで1位となっており、日本国内でもっとも飼育されている犬種です。
トイプードルも他の犬種と同じように怪我や病気になることもあり、今後の医療費を考えペット保険を選ぶ際には、犬種ごとの性格・身体的特徴・かかりやすい病気などを把握しておくことが大切です。

- トイプードルの特徴
- トイプードルをお迎えする方法・準備は?
- 人気の理由・飼い方のポイント
- トイプードルの寿命
- トイプードルのかかりやすい病気・ケガ
- 年齢ごとの病気・ケガの注意点
- トイプードルに必要な補償内容
- トイプードルのペット保険の選び方のポイント
トイプードルの特徴

トイプードルの歴史
トイプードルは、スタンダード・プードルを小型化した犬種です。スタンダード・プードルの起源については諸説ありますが、最初にフランスで人気を集めたと言われています。当時は猟犬や荷車引き、さらに愛玩犬として、さまざまな場面で活躍していました。
小型化が始まったのは16世紀ごろです。ブリーダーによって品種改良が行われ、現在の元となるトイプードルが誕生します。トイプードルは、当時貴族の間で愛玩犬として高い人気を誇っていました。
日本にトイプードルが入ってきたのは、1949年です。アメリカから3頭のトイプードルがやってきました。しかし、本格的に人気が出始めたのは2000年代になってからです。テディベアカットが流行し、トイプードルの可愛らしさに夢中になる人が増加、今では飼い犬として非常にポピュラーな犬種となっています。
基本的性格
家庭動物として改良を重ねてきた犬種という背景から、非常に温厚で人懐っこいという性格です。そのため、犬を初めて飼う方にもおすすめの犬種といえます。
また社交的な一面もあるため、多頭飼いにも向いている犬種です。さらに高い学習能力の持ち主でもあり、「お座り」や「待て」などの基本動作も容易に覚えることができます。極端に甘やかすなどをしなければ、しつけもしやすいです。
サイズ・体重などの身体的な特徴
トイプードルは、JKCにおける区分では小型犬、あるいは超小型犬に分類されます。
体重約3~4kg、体高約26~28cmほどです。骨が細く骨折しやすい犬種であり、関節に遺伝的・先天的疾患を持つ個体もいることでも知られています。
トイプードルよりも小さいプードルが、タイニープードルとティーカッププードルです。タイニープードルは、体重約2~3kg、体高25cm以下と小さい体を持っています。また、ティーカッププードルは体重約2kg、体高23cm以下です。しかし、タイニープードルやティーカッププードルは、JKCでは品種として認められていません。そのため、トイプードルの1つとされています。
トイプードルの被毛・毛色
トイプードルの被毛はシングルコートと呼ばれ、オーバーコートのみを持ちます。オーバーコートとは、皮膚を保護する毛のことです。オーバーコートと、保温や保湿の役割を担う柔らかい毛であるアンダーコートの2つを持つダブルコートと異なり、ほとんど毛が抜けません。ニオイが少なく、お手入れも比較的楽なのが特徴です。ただし、ダブルコートに比べると寒さに弱いため、寒さ対策が必要になります。
トイプードルの毛色には、希少なジェットブラックを始め、伝統的なアイスホワイト、ブラックから派生したブラウン、近年人気のレッド・アプリコットなど、さまざまなカラーバリエーションがあります。
人気カット方法のご紹介
トイプードルにはさまざまなカット方法があり、カットの仕方でかなり見た目が変わるのも魅力です。特に人気のカット方法は、以下のとおりです。
・テディベアカット:トイプードルの人気に火をつけたカットであり、定番カットです。テディベアのような可愛らしい仕上がりになります。

・ブーツカット:足先が長くふわふわしたカット方法です。スタイルが良く見えますが、ブーツカット部分のお手入れに手間がかかります。
・コンチネンタルクリップ:ドッグショーでの正式スタイルとなっているほどクラシカルなカット方法で、ボリュームを持たせる部分と刈り込む部分のアクセントが際立ちます。ボリュームを持たせる部分によって、名称はさまざまです。
トイプードルをお迎えする方法・準備は?
ペットショップからお迎えする
飼い犬として人気が高いトイプードルは、さまざまなペットショップが取り扱っている犬種です。ペットショップなら、気軽に訪れやすく、必要なグッズも一緒に購入できます。また、好みの毛色を持つトイプードルを見つけやすいです。
ブリーダーからお迎えする
血統がはっきりしたトイプードルをお迎えしたい場合や、親や兄弟の姿を直接見たい場合は、ブリーダーからお迎えすることがおすすめです。生まれた時から育てているブリーダーは、その子の特徴を熟知しています。そのため、安心してお迎えできます。また、親犬を見せてもらえれば、成長後の姿をイメージできます。
お迎えのための準備や費用は?
トイプードルのお迎えが決まったら、必要なグッズを準備しましょう。以下のようなグッズを揃えてください。
・食事用のグッズ:ドッグフード、食器、給水器など
・就寝用のグッズ:ケージ(サークル)
・トイレ用のグッズ:トイレトレー、トイレシーツ
・運動用のグッズ:おもちゃ
・お手入れ用のグッズ:ブラシ(スリッカー、コーム)、その他お手入れ用品
・外出用のグッズ:キャリーバッグ(クレート)、首輪やリードなどのお散歩グッズ
お迎えのためにかかる費用は、トイプードル本体の値段に加えて以下のとおりです。
・畜犬登録:約3,000円ほど
・お住いの市区町村に登録をする必要があります。
・狂犬病予防接種:約3,500円ほど(自治体によって価格は異なります。)
>年に1回狂犬病の予防接種を受ける必要があります。
・混合ワクチン:約5,000~8,000円
>感染症を予防するために受ける注射です。
人気の理由・飼い方のポイント

トイプードルが人気の理由は、容姿の可愛らしさや毛が抜けない、臭いがないといったお手入れの楽さです。また、無駄吠えが少ないため、集合住宅でも飼いやすいというメリットがあります。
体格のわりにアクティブで散歩好きな犬種ですが、小型犬のため散歩の時は十分な注意が必要です。体高が低いため照り返しによる熱中症になりやすく、暑い時は足の裏のやけどをすることもあります。夏季の日中の散歩は避けた方が賢明です。
また、室内のフローリングなど滑りやすい床にも配慮が必要で、転倒による骨折、膝蓋骨脱臼になることもあります。
ケアで重要なのは被毛の管理と耳の手入れです。シングルコートなので、被毛の手入れを怠ると毛玉ができやすくなります。毎日のブラッシングは必須で、できれば月1~2回のトリミングを行うときれいな被毛を保つことができます。耳はたれ耳のため蒸れやすく、ケアを怠ると常在菌が増え、外耳炎にかかりやすくなりますので注意が必要です。
トイプードルの寿命

トイプードルの平均寿命は、約15.3歳と言われています。小型犬の中でも比較的寿命が長い犬種です。トイプードルと長く一緒にいるためには、かかりやすい病気・ケガを理解し、体調管理を徹底しましょう。
トイプードルのかかりやすい病気・ケガ

トイプードルは、関節系疾患や耳の病気になりやすく、特に以下の病気・ケガが好発すると言われている犬種です。
骨折
椅子やソファからの転落などでの四肢の骨折が多くみられます。
大腿骨頭壊死症(レッグペルテス病)
後肢にある大腿骨頭への血液の供給量が不足し、骨頭が壊死する疾病です。
白内障
目が白濁し、視力を失う病気です。高齢期に多い目の疾患ですが、稀に若年性の場合もあります。また、白内障を放置すると網膜剥離を引き起こす可能性があります。トイプードルは、遺伝的に網膜剥離にかかりやすい犬種とされているため、注意が必要です。
外耳炎(アカラス他含む)
耳ダニの感染、傷などの外耳の炎症です。トイプードルは耳が垂れており、耳の中にも毛が生えているため外耳炎を発症しやすいと言われています。
年齢ごとの病気・ケガの注意点

子犬(0-1歳)
骨折や寄生虫症が多い年代です。骨折に関しては、飼い主の方がよく注意することで防げる可能性がありますので、高所へ乗せるなどは控えましょう。寄生虫症については、親犬から引き継いでしまっていることもありますので、寄生虫駆除剤での治療を行い根治させましょう。先天性疾患が出てしまった場合は、獣医師によく相談し、症状をコントロールすることを心がけてください。
成犬(1歳- 6歳)
外耳炎が起きやすい時期ですが、日々のケアによって防ぐことが可能です。皮膚炎に起因している場合は根治までに時間がかかることがあるため、日頃からのブラッシングや、お風呂にいれるなどのケアをしていきましょう。
老犬(7歳以降)
関節系の疾患や目の疾患が出やすくなります。特に白内障は健康なトイプードルであっても加齢が原因で起きてしまうため、物にぶつかる・散歩中に急に立ち止まってしまうなどの症状がでたら、すぐにかかりつけ動物病院に相談しましょう。
トイプードルに必要な補償内容

トイプードルがかかりやすい病気やケガは、主に骨折と外耳炎です。治療法が異なるため、それぞれ補償を検討する必要があります。フルカバープランで日数回数限度、日額限度のないペット保険をおすすめしております。
骨折で「入院5日間、通院10日間、手術1回」が必要になった場合


傷病別の必要な補償内容
骨折
骨折は健康なトイプードルでも頻発するケガです。骨折した場合は、入院・手術を行います。プレート固定をするケースなどでは再手術もあります。その後経過を確認するための通院もあるため、診療全体をカバーするのであればフルカバータイプ、高額な手術だけでよい場合は補償限定型のペット保険でもよいでしょう。
耳の病気
外耳炎はトイプードルの中でも代表的な病気です。軽度の場合は2〜3週間程度の通院・投薬で完治しますが、再発するケースも多いため、きちんと完治させる必要があります。重度の外耳炎の場合は、手術をすることもあります。
外耳炎については、通院のみの限定補償型でも問題ありませんが、再発のリスクを考慮すると、限度日数や限度回数のないペット保険がおすすめです。
トイプードルのペット保険の選び方のポイント

健康でも骨折が起きやすく、手術など高額治療を意識したほうがいいトイプードルですが、ペット保険選びは、飼い主さんのライフスタイルや経済力にあったものを選ぶことが大切です。
すべての補償を重視
骨折・外耳炎などの頻発するケガ・病気の備えは勿論、それ以外の病気などにも備える場合は、通院・入院・手術に大きな補償で対応するプラチナプランがおすすめです。
プラチナプランについてはこちらをご覧ください。
通院などの少額補償を重視
健康なトイプードルの場合は、この犬種に頻発する外耳炎の備えとして通院補償のみの保険でもよいと言えます。その場合はゴールドプランがおすすめです。
ゴールドプランについてはこちらをご覧ください。
手術に特化した補償を重視
骨折など、高額診療費が発生する手術に備える場合は、手術特化型のパールプランがおすすめです。パールプランは手術のみを補償対象としているため、保険料を抑えられます。
パールプランについてはこちらをご覧ください。

犬種分類表
小型犬
- アーフェンピンシャー
- イタリアン・グレーハウンド
- オーストラリアン・シルキー・テリア
- カニーンヘン・ダックスフンド
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- キング・チャールズ・スパニエル
- ケアーン・テリア
- シー・ズー
- シーリハム・テリア
- ジャック・ラッセル・テリア
- スカイ・テリア
- スキッパーキ
- ア行
- カ行
- サ行
- ダンディ・ディンモント・テリア
- チベタン・スパニエル
- チャイニーズ・クレステッド・ドッグ
- チワワ
- 狆
- トイ・プードル
- トイ・マンチェスター・テリア
- 日本テリア
- ノーフォーク・テリア
- ノーリッチ・テリア
- パグ
- パピヨン
- ビション・フリーゼ
- プチ・バラバンソン
- ブリュッセル・グリフォン
- ペキニーズ
- ボーダー・テリア
- ポメラニアン
- ボロニーズ
- タ行
- ナ行
- ハ行
- マルチーズ
- マンチェスター・テリア
- ミニチュア・シュナウザー
- ミニチュア・ダックスフンド
- ミニチュア・ピンシャー
- ミニチュア・プードル
- ヨークシャー・テリア
- ラサ・アプソ
- レークランド・テリア
- マ行
- ヤ行
- ラ行
中型犬
- アメリカン・コッカー・スパニエル
- アメリカン・スタッフォードシャー・テリア
- アメリカン・フォックスハウンド
- イングリッシュ・コッカー・スパニエル
- イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル
- ウィペット
- ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
- ウェルシュ・コーギー・カーディガン
- ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
- ウェルシュ・スプリンガー・スパニエル
- ウェルシュ・テリア
- エアデール・テリア
- オーストラリアン・キャトル・ドッグ
- オーストラリアン・ケルピー
- オーストラリアン・シェパード
- ア行
- 甲斐犬
- キースホンド/ジャーマン・ウルフスピッツ
- 紀州犬
- ケリー・ブルー・テリア
- コーイケルホンディエ
- コリア・ジンドー・ドッグ
- サモエド
- シェットランド・シープドッグ
- 四国犬
- 柴犬(小柴・豆柴を含む)
- シャー・ペイ
- ジャーマン・ポインター
- スコティッシュ・テリア
- スタッフォードシャー・ブル・テリア
- スタンダード・シュナウザー
- スタンダード・ダックスフンド
- スタンダード・プードル
- チベタン・テリア
- チャウ・チャウ
- カ行
- サ行
- タ行
- 日本スピッツ
- バセット・ハウンド
- バセンジー
- ビアデッド・コリー
- ビーグル
- プーミー
- プーリー
- プチ・バセット・グリフォン・バンデーン
- ブリタニー・スパニエル
- ブル・テリア
- フレンチ・ブルドッグ
- ベドリントン・テリア
- ボーダー・コリー
- ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ
- ボストン・テリア
- 北海道犬
- ポリッシュ・ローランド・シープドッグ
- ミニ・オーストラリアン・ブルドッグ
- ミニチュア・ブル・テリア
- ナ行
- ハ行
- マ行
大型犬
- アイリッシュ・ウルフハウンド
- アイリッシュ・セター
- 秋田犬
- アフガン・ハウンド
- アメリカン・ピット・ブルテリア
- アラスカン・マラミュート
- イングリッシュ・セター
- イングリッシュ・ポインター
- オールド・イングリッシュ・シープドッグ
- カーリーコーテッド・レトリーバー
- グレート・デーン
- グレート・ピレニーズ
- グレーハウンド
- コーカサス・シープドッグ
- ゴードン・セター
- ゴールデン・レトリーバー
- ラフ・コリー
- ア行
- カ行
- シベリアン・ハスキー
- ジャーマン・シェパード・ドッグ
- ジャイアント・シュナウザー
- セント・バーナード
- ダルメシアン
- チェサピーク・ベイ・レトリーバー
- チベタン・マスティフ
- ドーベルマン
- ドゴ・アルヘンティーノ
- 土佐犬
- ナポリタン・マスティフ
- ニューファンドランド
- サ行
- タ行
- ナ行
- バーニーズ・マウンテン・ドッグ
- ハリア
- ブービエ・デ・フランダース
- フラットコーテッド・レトリーバー
- ブルドッグ
- ブルマスティフ
- ベルジアン・シェパード・ドッグ
- ボクサー
- ボルゾイ
- ホワイト・シェパード・ドッグ
- マスティフ
- ラージ・ミュンスターレンダー
- ラブラドール・レトリーバー
- レオンベルガー
- ローデシアン・リッジバック
- ロットワイラー
- ワイマラナー
- ハ行
- マ行
- ラ行
- ワ行
ミックス犬
- 両親の犬種が分かっている場合(上記表内に対象の犬種がある場合)、いずれか大きい型に分類します。
- 両親の犬種が不明の場合・両親のいずれかが不明の場合は、下記表のとおり分類します。
種類 |
生後8ヶ月未満 |
生後8ヶ月以上 |
||||
体重 |
6kg未満 |
6〜20kg未満 |
20kg以上 |
10kg未満 |
10〜20kg未満 |
20kg以上 |
分類 |
小型犬 |
中型犬 |
大型犬 |
小型犬 |
中型犬 |
大型犬 |
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