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猫の肥満細胞腫とは?症状や原因、治療法・予防法などを徹底解説|猫の保険

猫の肥満細胞腫とは、肥満細胞ががん化し、さまざまな不調を引き起こす病気です。皮膚型と内臓型があり、特に皮膚型は猫の皮膚にできるがんとして非常に多いのが特徴です。進行すると完治が難しくなるため、早期の発見と治療が重要です。

今回は、猫の肥満細胞腫とは何か、症状や原因、治療法などを解説します。猫の肥満細胞腫は、すべての飼い主が気をつけなければならない病気です。病気について理解を深め、愛猫を守れるようにしましょう。

猫

猫の肥満細胞腫とは?

棚の上の猫


猫の肥満細胞腫は、肥満細胞が腫瘍化してしまう病気です。肥満細胞は、アレルギー反応に関係している免疫細胞の1つです。皮膚や皮下組織、肺、肝臓、消化管などさまざまな場所に存在しています。普段は免疫細胞として機能しているものの、何らかの原因でがん化してしまうことがあります。

腫瘍が皮膚にできるタイプと内臓にできるタイプの2つに分けられます。皮膚にできる肥満細胞腫を皮膚型肥満細胞腫、内臓にできる肥満細胞腫を内臓型肥満細胞腫と言います。

皮膚型肥満細胞腫の方が発生確率が高く、猫の皮膚にできる腫瘍の中では2番目に多いとも言われています。頭部や首の近くなど、皮膚の表面にできるのが特徴です。

内臓型肥満細胞腫は、さらに脾臓に発生するものと消化管に発生するものがあります。 内臓、つまり体の内側に発生するのが特徴です。そのため、発見が遅れやすく、気づいたときには症状が進んでいた、というケースも少なくありません。皮膚型は良性の腫瘍も多い一方、内臓型は悪性で転移しやすい傾向にあるため注意が必要です。

肥満細胞腫は、進行具合や転移の有無などによって、5つのステージに分類されます。

  • ステージ0:不完全切除(顕微鏡学的に)された単発の腫瘍であり、局所リンパ節に浸潤がない
  • ステージ1:真皮に限局した単発の腫瘍であり、局所リンパ節に浸潤がない
  • ステージ2:真皮に限局した単発の腫瘍であり、局所リンパ節への浸潤がある
  • ステージ3:多発性、あるいは大型かつ浸潤がある
  • ステージ4:遠隔転移または全身に浸潤している

猫の肥満細胞腫の主な症状

横たわる白い猫


猫の肥満細胞腫の主な症状は、以下のとおりです。

<皮膚型肥満細胞腫>

  • 皮膚のかゆみ
  • 出血
  • できもの
  • むくみ
  • 脱毛
  • 炎症

<内臓型肥満細胞腫>

  • 胃潰瘍
  • 食欲不振
  • 嘔吐・下痢
  • 体重減少

皮膚型の場合、初期では痛みやかゆみなどがほとんどありません。皮膚に小さなできものがある程度のケースが多く、病気の発見が遅れてしまう場合があります。

やがて炎症や脱毛といった症状が現れますが、皮膚病と勘違いしてしまうケースも少なくありません。

肥満細胞からヒスタミンやヘパリンといった物質が分泌される影響で血管の拡張や血圧の低下などが起こり、むくみや出血などの症状が出る場合もあります。

内臓型の場合、肥満細胞からヒスタミンが分泌され、胃酸が過剰に分泌されて胃潰瘍を引き起こすことがあります。また、食欲不振や嘔吐・下痢などの症状が現れ、体重が減少してしまうことが多いです。

特に消化管に肥満細胞腫ができた場合は、予後が悪いとされています。

内臓型は転移しやすく、転移した場所によってさらに症状が現れるのが特徴です。

猫の肥満細胞腫が発生しやすい箇所はどこ?

猫の肥満細胞腫は、皮膚型では顔や耳介、内臓型では脾臓や消化管、肝臓、腸などに発生しやすいです。

猫の肥満細胞腫の原因とは?

ベンガル、見つめる


肥満細胞腫は、肥満細胞が腫瘍になることで起こります。がんの原因が特定されていないのと同様に、肥満細胞が腫瘍化する原因ははっきりとわかっていません。

遺伝的要因のほか、猫免疫不全ウイルスFIVの感染とも関係性があるのではないかとも言われています。

肥満細胞腫という名前から、肥満と関係があるように見えますが、直接的な関係はないとされています。細胞が膨らんで見えるため、肥満細胞と呼ばれているのです。

肥満細胞腫にかかりやすい猫種はいる?

シーツの上で見つめる猫


皮膚型肥満細胞腫にかかりやすいとされているのは、シャムです。シャムは、若い時から皮膚型肥満細胞腫の発生が認められることがあります。また、メインクーンやラグドール、ロシアンブルーなども好発品種とされています。

内臓型については、好発種は特に確認されていません。

どちらも、高齢の猫を中心にどの猫種も発症する可能性があるため、注意が必要です。

猫の肥満細胞腫の治療法は?

診察を受ける猫


肥満細胞腫の治療法としては、外科手術と抗がん剤治療が挙げられます。

外科手術では、手術によって肥満細胞腫を切除します。転移がない場合は、切除することで完治する可能性があります。ただし、腫瘍の位置によっては手術が難しい場合があるため、注意が必要です。

腫瘍が転移している場合や多発していて切除が難しい場合は、抗がん剤を投与して治療します。抗がん剤治療で完治させるのは難しいですが、腫瘍の増殖を防いだり、サイズを小さくしたりする効果が期待できます。

抗がん剤というと、副作用が重く不安を感じている方もいるでしょう。しかし、猫の抗がん剤治療は進行の抑制や維持を目的に行われるため、激しい副作用が出るほどの量は投与しません。そのため、治療中も穏やかに生活できることが多いです。

そのほか、放射線治療やステロイドの投与などを行うこともあります。

猫の肥満細胞腫の治療費の目安はいくら?

猫の肥満細胞腫の治療費は、動物病院や治療法、手術日数などによって大きく異なります。

一概にいくらとは言えませんが、手術の場合は1回3〜10万円程度、抗がん剤治療の場合は1回5万円程度と理解しておくとよいでしょう。

放射線治療の場合は、1回の照射に3~8万円程度かかる場合が多いです。これを週に3〜5回のペースで行うため、トータルでかなりの金額がかかってしまいます。

猫の肥満細胞腫が再発する可能性はある?

目をつぶる猫


猫の肥満細胞腫は、一度切除しても再発する可能性が高いです。手術で除去しきれず、体内 に残って再発・転移してしまう場合があるため注意が必要です。

そのため、予後も定期的に検査に訪れ、再発していないかを観察し続ける必要があります。

猫が肥満細胞腫にならないための予防法

なでられる猫


猫の肥満細胞腫は、発症原因が明らかになっていないため、予防が難しいです。

しかし、早期に発見できれば、手術で完治を目指せる可能性が高いです。早期発見のためには、日頃から愛猫の様子をよく観察し、少しでも異常が見られたらすぐに動物病院を受診しましょう。

特に、皮膚型は初期の症状が赤みやできもの程度であり、症状に気づけない可能性があります。触ってしこりに気づくこともあるため、日頃からスキンシップをとり、異変に気づけるようにしましょう。

また、「単なる皮膚の不調だ」「虫刺されかもしれない」などと初期症状を見過ごすのではなく、すぐに獣医師に相談することが大切です。

内臓型は、目に見える場所に発生しないため、初期症状に気づけない可能性が高いです。定期的に健康診断を受け、レントゲンや超音波検査などで異常に気づけるようにしましょう。

愛猫のもしもに備えて保険に加入しましょう

猫


愛猫のもしもに備えるためには、ペット保険に加入することがおすすめです。
特に、猫の肥満細胞腫は再発しやすいため、予後も定期的に検査を受ける必要があります。高額な医療費が発生しても安心して対応できるよう、ペット保険への加入を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

飼い主と触れ合う猫


猫の肥満細胞腫とは、肥満細胞が何らかの原因で腫瘍になってしまう病気です。皮膚型肥満細胞腫と内臓型肥満細胞腫があります。

猫の中でも症例が多く、原因が特定されていないため予防が難しいです。進行すると、ほかの場所に転移して完治させるのが難しくなります。また、再発する可能性が高い点にも注意が必要です。

早期に発見できれば手術で切除できるため、異変に気づいたらすぐに動物病院を受診しましょう。

また、猫の肥満細胞腫の治療には高額な医療費がかかる場合が多いため、ペット保険に加入して備えておくのがおすすめです。