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犬のマダニを徹底解説!症状や対処法・予防対策をご紹介

あらゆる場所に生息し、人間と動物の健康を脅かすマダニ。
マダニが犬の身体に寄生し、吸血することで、皮膚炎や貧血を引き起こす原因となってしまいます。マダニの予防は、愛犬の健康のためだけでなく、人の公衆衛生の観点からも非常に重要です。今回は、そんなマダニについての症状や予防法、対処法などについて詳しく解説します。

マダニ、吸血

犬に寄生するマダニとは

マダニ、外


マダニは8本脚からなる節足動物で、昆虫ではなく、クモやサソリに近い生き物です(昆虫の足は6本)。一般に家の中に住むダニ(イエダニやヒゼンダニなどの微小ダニ)とは違い、硬い皮膚に覆われ、大きさは吸血前で約3〜4mmと、イエダニの約8倍〜10倍の大きさです。マダニの栄養源は動物の血液で、吸血時に原虫やウイルスといった病原体を媒介します。マダニの多くは、春から秋(3月〜11月)にかけて、活動が活発になります。
生息場所は基本的に森や山などで、身近な所では、お家の庭、畑、公園などにも生息しています。マダニは卵→幼虫→若虫→成虫となります。犬の皮膚に寄生したメスのマダニは、充分に吸血すると、産卵のために地上に落下します。地上で生まれたマダニは宿主の血液を吸い、脱皮を繰り返しながら成長していきます。マダニの繁殖能力は凄まじく、高温多湿な環境下だと、多い種では1ヶ月で1匹が2000〜3000個の卵を産むと言われています。

マダニが犬に寄生した時の症状

マダニが犬に寄生すると、体の小さな小型犬種の場合、大量に寄生・吸血された際に貧血を引き起こす可能性があります。また、ダニの唾液がアレルゲンとなり、犬の身体の中に細菌やウイルスが進入してしまうことで、アレルギーを引き起こすケースもあります。

マダニ以外の犬に寄生するダニの種類

マダニ以外で犬に寄生するダニは、ニキビダニ、ヒゼンダニ、ツメダニの3種類です。

ニキビダニは0.2〜0.3ミリほどの小型のダニで、犬の毛包や皮脂腺に住みつきやすいことから、別名「毛包虫」と名付けられています。ニキビダニが増殖すると、脱毛の症状が表れ、症状が悪化すると皮膚がただれてしまいます。

ヒゼンダニは犬の皮膚の中に寄生するダニの種類で、成虫になっても非常に小さく、0.2〜0.4ミリ程にしかなりません。ヒゼンダニは毛のない皮膚を好むため、犬の耳、肘、お腹およびかかとでの赤み、フケ、脱毛などの症状が最も一般的です。 ヒゼンダニが引き起こす感染症として、「疥癬(かいせん)」という皮膚の伝染性の疾患が挙げられます。この疾患は、非常に痒みが強いのが特徴です。

ツメダニはその名の通り、頭に巨大な爪を持っている寄生虫です。体長は0.5ミリ程度と小さく、肉眼で見つけることは困難です。寄生すると、おもに背中に多量のフケが目立つようになります。その他にも赤い湿疹や抜け毛も見られますが、通常、痒みはあまり強くはありません。

また、マダニにも種類があり、日本に生息するマダニは10種類以上存在します。 地域によっても生息しているマダニの種類も異なるので、注意が必要です。

【マダニの種類】

  • シェルツェマダニ(北海道・中部の山岳地帯)
  • タネガタマダニ(全国)
  • フタトゲチマダニ(全国)
  • ツリガネマダニ(本州・九州)
  • キチマダニ(全国)
  • タカサゴキララマダニ(西日本)
  • クリイロコイタマダニ(沖縄・九州・西日本の一部)
  • ヤマアラシチマダニ(本州・九州・沖縄)
  • ヤマトチマダニ(四国)
  • ミナミネズミマダニ(沖縄)

マダニが原因となる犬の病気

マダニ、犬、寄生


続いて、マダニが原因となって引き起こす病気を8つご紹介します。

貧血

マダニに大量に寄生され、大量に吸血されると貧血を起こします。
特に体の小さな小型犬種の場合は、貧血を起こしやすいので注意が必要です。
貧血になると、食欲の低下や元気がなくなり、動いてもすぐに疲れたり、あまり動こうとしなくなったりします。貧血が重度になるとぐったりとして動けなくなり、舌や歯茎などの粘液が白っぽく見え、動くと失神することもあります。

犬バベシア症

犬バベシア症とは、マダニが媒介するバベシアという原虫が犬の体内に入り込み、血液中の赤血球に寄生して破壊することで、重度の貧血を引き起こす疾患です。
赤血球が破壊されるため、貧血症状や血色素尿(赤血球の中の赤い色素による赤い尿)がみられます。また、その他に発熱、粘膜蒼白などの症状も見られます。
重症の場合は、重度の貧血、黄疸、および多臓器不全が起こり、死に至る場合もある恐ろしい疾患です。

ライム病

ライム病とは、マダニが媒介するボレリアという細菌の感染が原因で発症する疾患です。
この疾患に感染しても症状を表すのはごく一部の犬で、後の95%は無症状です。
最もよく出る症状は関節炎で、複数の関節で腫れが生じます。また、発熱や倦怠感といった症状も見られます。
人間に感染すると、感染初期には「遊走性紅斑」と呼ばれる特徴的な的状の皮疹が現れます。

Q熱

Q熱とは、マダニが媒介するコクシエラという細菌によって引き起こされる病気です。
犬は感染しても、明らかな症状が見られない場合が多いのですが、軽い発熱が見られることもあります。人間に感染した場合、無症状のこともありますが、3週間ほどの潜伏期間を経て、40度近い発熱、頭痛などといったインフルエンザと類似した症状が見られることもあります。

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

SFTSウイルスを運んでいるマダニに咬まれることで感染する病気です。
犬は感染しても無症状なことが多いのですが、人間に感染した場合、発熱・嘔吐・下痢・筋肉痛・出血症状・白血球減少などの症状が見られ、致死率が6.3〜30%と報告されている恐ろしい病気です。

ダニ麻痺症

ダニ麻痺症とは、メスの成長したダニが犬の体から吸血する際に分泌した唾液によって、筋肉が麻痺してしまった状態のことです。フラフラと歩いたり、後肢の脱力などが症状として現れます。このような神経毒を分泌するマダニは、アメリカやオーストラリアに多く生息しています。

エールリヒア症

エールリヒア症は、マダニが媒介するリケッチアという細菌の一種によって引き起こされる病気で、発熱や出血などの症状を示します。犬に感染するエールリヒアは人には感染しませんが、人に感染するエールリヒアも存在します。

日本紅斑熱

日本紅斑熱とは、1984年に徳島県で初めて確認された疾患で、関東以西の地域、特に中国、四国地方に多く見られます。
リケッチア(動物や人の細胞内で増殖する細菌)の一種である日本紅斑熱リケッチアによって引き起こされます。 犬に感染して症状を表すかは明らかではありませんが、人間が感染した場合、高熱や頭痛、倦怠感などの他、発疹が全身に見られます。

犬のマダニの対処法

犬、病院、診察


犬の体にマダニを見つけたら、早めに動物病院で処置してもらいましょう。
マダニは頭を皮膚に食い込ませているため、無理やり引っ張ると、頭部だけが犬の体の中に残ってしまう可能性があります。また、細菌やウイルスを運んでいることもあるため、潰してしまうのもNGです。
動物病院では、マダニをきれいに取り除いてくれるだけでなく、化膿などのトラブルを回避し、マダニ駆除・対策に有効なお薬を処方してもらえます。

犬のマダニ予防方法・対策

マダニ、木の葉、外


マダニ対策として最も有効なのは、定期的に駆除薬を投与することです。
予防薬には首元に滴下するスポットタイプと、おやつのように食べさせるチュアブルタイプがあります。市販のノミ駆除薬は、動物病院で販売している薬と比べると、効果が60%ほどしか望めないとの報告があるので、愛犬に合ったタイプの駆除薬を獣医師に相談するのが良いでしょう。

また、マダニの予防方法の一つとして、定期的なシャンプーや毎日のブラッシングも効果的です。草むらにはダニがたくさん生息しています。散歩をした後は、全身をくまなくブラッシングして、ダニがついていないかを見てあげましょう。ブラッシングではダニや汚れが落ちない場合があるので、月に1回はシャンプーをしてあげるのがおすすめです。

愛犬のもしもに備えてペット保険も検討しよう

ブルドック、病院


マダニは至るところに生息しており、いつ愛犬に寄生するかわかりません。
小さいので気づかずに放っておいたら、取り返しのつかないことになる場合もあります。
また、突然の高額な医療費がかかってしまう可能性もあるのです。
愛犬と1日でも長く過ごすために、もしもの時に備えてペット保険に入ることをおすすめします。高額になりがちなペットの診療費に備えることで、いざという時に十分な治療を受けさせることができます。

まとめ

マダニ、吸血、人間


今回は、マダニについての症状や予防法、対処法などについて詳しく解説しました。
マダニは犬だけではなく、私たち人間にとっても恐ろしい存在です。
愛犬と少しでも長く生活できるように、しっかりとマダニ対策を行いましょう。
また、ペット保険に加入することで、もしもの時に安心して治療ができます。ペット保険にはさまざまなプランがあり、どれも補償内容が異なるので、愛犬がかかりやすい病気を理解し、必要性に応じたペット保険を選べるようにしましょう。