子猫の育て方完全ガイド ポイントを徹底解説
子猫をお迎えする際は、これからの生活に期待が膨らむ一方で、ちゃんと育てられるのか不安になってしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、子猫を育てる際に必要なものや食事の与え方、しつけの仕方など、子猫の育て方のポイントをぎゅっと詰め込んだ「子猫の育て方完全ガイド」を公開します。これから子猫のお迎えを検討している方はもちろん、お迎えしたばかりの方もぜひ本記事を参考にしてくださいね。
- 子猫を育てる際に必要なもの
- 愛猫が子猫を育てるのにあるとよいものトイレを覚えない場合の対処法
- 子猫の食事の与え方
- 子猫に与えてはいけない食べ物は?
- 子猫の水の飲ませ方
- 子猫のトイレトレーニングの仕方
- 子猫のお風呂はどうする?
- 子猫によくみられる症状とリスク
- 子猫がよくする行動は?
- 子猫を飼い始める前の注意点
- 愛猫のもしもに備えて保険も検討を
- まとめ
子猫を育てる際に必要なもの
子猫をお迎えした際は、これから育てていくための生活用品を揃える必要があります。ここでは子猫を育てる際に必要なものを紹介します。
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①ベッド
子猫は1日のほとんどを寝て過ごします。そのため、子猫が安心してくつろげるベッドを用意することが非常に重要です。専用ベッドを購入できない場合は、かごや箱の底に毛布やクッションなど、柔らかい布製品を敷き代用しても問題ありません。
②猫用のトイレ・トイレ砂・シート
子猫は生後4〜5週間頃から自力で排泄できるようになります。トイレは、小さい体でもまたぎやすい、縁が低いタイプが好ましいです。また、猫砂は猫によって好みが分かれるため、初めは数種類を少しずつ用意し、子猫の好みに合わせて使えば、その後のしつけがスムーズになります。
③子猫用フード・ボウル・水入れ
子猫の水分補給には、子猫用の哺乳瓶や注射器(シリンジ)が必要です。お皿から直接飲めるようになったら、ひっくり返しを防止するため、体格に合った高さのフードボウルや水入れを選びましょう。水入れは2~3個用意して、複数の箇所に設置しましょう。
④ケージやサークル
ケージやサークルを置かない家庭もありますが、それらを猫にとって"一番安心できる場所"として用意することが、後々の生活でプラスに働きます。ケージには、寝床やトイレを入れて、子猫が安心できる環境を整えましょう。
⑤キャリーバッグ
キャリーバッグは、病院やお出かけ時、災害が起こった際の避難にも欠かせない移動アイテムです。普段の生活で蓋を開けたまま置いておき、キャリーバッグ内にも慣れさせておくとよいでしょう。
子猫を育てるのにあるとよいもの
子猫を育てるのにあるとよいものは次のものがおすすめです。
- おもちゃ
- キャットタワー
- お手入れ用品
猫は、肉食動物であり、野生であった頃の狩猟本能の名残で、何かを追いかけたりする遊びが好きです。おもちゃは、日用品で代用することもできますが、市販のおもちゃはそういった猫の性質に合わせてつくられているため、日々の遊びの効果が高まりストレス発散やストレスフリーな生活に繋がります。また、猫は上下運動を好むため、キャットタワーを用意してあげるのも運動効率を上げる方法の1つです。
そして、猫がより健康的な生活を送るためには、爪切りや歯磨き、ブラッシングなどのお手入れの習慣をつけることが大切です。
子猫の食事の与え方
子猫が健康に育つためには日々の食事が重要です。ここでは、子猫の時期別に食事の与え方をご紹介します。
授乳期(~生後4週間)の食事
授乳期の子猫は、ミルク以外のものを消化することができず、他の食べ物から栄養を補うことができないため、高脂質で高タンパクな母乳か子猫用ミルクを与えます。ミルクを3~4時間飲まなかっただけで、深刻な低血糖や脱水症を起こす危険があるため、2~3時間おきに1日8~12回程度の頻度で与え、生後21日以降は4~6回程が理想です。
離乳期(生後4~8週間)の食事
離乳時の子猫は、次第にミルク以外の食べ物にも興味を持ち始めます。日常のごはんを少しずつ、ミルクから離乳食と水へシフトさせていきましょう。例えば、子猫用のウェットフードや、ふやかした子猫用のドライフードを与えるのがよいでしょう。今まで与えていたミルクに、子猫用のごはんを少しずつ混ぜて与えていくことがポイントです。
子猫用フード期(生後8週間~)の食事
子猫用フード期は、食べることに慣れ、さまざまな味や匂いの食べ物に興味を持ち始めます。1歳になるまでは、下記の時期と頻度を参考に子猫用フードを与えてください。
- 生後8週間~生後4カ月:1日5~6回程度
- 生後4~6カ月:1日3~4回程度
- 生後6カ月~1歳:1日2~3回程度
子猫に与えてはいけない食べ物は?
子猫の健康維持のため、与えてはいけない食材は数多く存在します。最も注意が必要なものとして、次のようなものが挙げられます。
- 玉ねぎなどのネギ類
- イカやエビなどの甲殻類
- チョコレート
- スパイス類
上記のものをもし猫が食べてしまうと下痢や嘔吐、中毒症状を引き起こす可能性があります。猫の消化器官は、人間のものと大きく異なるため、人間にとって身近な食べ物だからといって不用意に与えてはいけません。特に、味つけの加工がされている物、塩分、糖分、脂質の高い物は、下痢や嘔吐の原因になる可能性があります。
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子猫の水の飲ませ方
乾燥地帯の生息ルーツをもつ猫は、少量の水分だけで生きていける動物ですが、それに伴い脱水症や腎臓の病気など、さまざまな不調を起こすケースがあります。それらを防ぐために、子猫のときから水分補給の習慣をつけておくことが大切です。そのために心がけたいこととして、以下の3つが挙げられます。
- 新鮮な水を用意する
- 水が入った容器を複数箇所に用意する
- 縁があまりなく平たい容器を用意する
また、自力で水分補給ができないうちは、哺乳瓶や注射器(シリンジ)を活用しましょう。
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子猫のトイレトレーニングの仕方
自力で排泄できるようになるのは生後3〜4週間頃です。トイレトレーニングの手順は以下を参考にしましょう。
- トイレを人目につかない静かな場所に置く
- 猫のトイレサイン「床の匂いをしきりに嗅ぐ」「グルグルと落ち着きなく動く」「床を掘るような仕草」を感知
- 優しく抱き上げ、速やかにトイレへ連れていく
猫には、同じ場所で排泄をする性質があるので、3つの手順を繰り返すことで、自然とトイレの場所を覚えます。
ただし、慌てて強く抱っこしたり、バタバタと激しい音を立てて移動すると、子猫に恐怖心を与えてしまい上手く排泄できません。粗相しも叱らずに、優しく見守ってあげましょう。成功したら、思い切り褒め、おやつなどのご褒美を与えるとより効果的です。
子猫のお風呂はどうする?
猫は自分自身の体を舐めてきれいにするグルーミングという習慣があります。そのため、猫にとってお風呂は必ずしも必要なものではありません。一方、体温調整のできない子猫をお風呂に入れると、体温が下がったことで免疫力が低下し、命にかかわる状態になるケースも少なくありません。
お風呂デビューはワクチン接種が完了した生後3ヶ月以降が好ましく、抵抗力がついた後が基本です。こびりついた汚物やノミを取るためにシャンプーをしたい場合は、獣医師に相談してからおこなうと良いでしょう。ノミ・マダニの除去が目的なら、ノミ取りコームの活用も効果的です。
子猫によくみられる症状とリスク
子猫にもっともよくみられる症状は嘔吐です。嘔吐をする原因はさまざまなものが考えられ、例えば、過剰なグルーミングにより毛玉を飲み込んだときや、ストレスにより胃酸が逆流したときなどが挙げられます。次のような症状がみられる場合は、早急に動物病院を受診しましょう。
- 何度も繰り返し吐いている
- 嘔吐物に異物が混ざっている
- 吐こうとしているが吐けていない
- 嘔吐物に血が混ざっている
- 便臭や薬品臭など、嘔吐物から異臭がする
- 嘔吐に加え、発熱、下痢の症状が見られる
上記のような症状がみられる場合、悪化すると消化器官が破裂したり、死亡するリスクがあります。
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【獣医師監修】猫が吐いた!嘔吐したもので分かる原因や危険性、対処法、考えられる病気などを解説
子猫がよくする行動は?
子猫は、母乳を飲む際、前足でふみふみしながら飲みます。毛布などあたたかくて柔らかいものに触れると、その時の感触や幸せな気持ちを思い出して、ふみふみする子猫が多いようです。同様に母猫を呼ぶために「鳴く」という行動も多く見受けられます。人間の赤ちゃんと同じように、子猫が鳴くのはコミュニケーションの一種です。
子猫を飼い始める前の注意点
一人暮らしの家庭や先住のペットがいる家庭など、自身の家庭環境によって猫を迎える際は考えておかなければならないことがたくさんあります。
留守にする際は対策をする
現代の日本では、猫は基本的に室内飼いが推奨されています。そこで気になるのが外出の問題です。子猫のうちは、数時間に1度、少しずつフードをあげる必要があるため、長く家を空けるときのために、代わりに面倒を見てくれる家族や近所の方を探しておきましょう。猫のフードやトイレのお世話をしてくれるサービスもあるので、事前に探しておくとより安心です。
多頭飼いはストレスに注意
猫は縄張り意識が強い性質のため、共同生活をストレスに感じることが多いです。子猫が一匹で落ち着けるようなトイレやベッドを個別に用意しましょう。また先に住んでいた猫や動物が、子猫を受け入れられる性格かどうかも考慮しお迎えしてあげるのが理想です。
迷い猫はゆっくりと慣らしてあげる
迷い猫は人に慣れていないため、警戒心が強い傾向にあります。また、ウイルスや外敵の多い外での暮らしにより、健康状態が良くないこともあります。また、迷い猫において、子猫と成猫では室内飼いの難しさが大きく異なります。焦らずじっくりと猫と向き合っていきましょう。
愛猫のもしもに備えて保険も検討を
あなたの愛猫をより長く大切に育てるために、ペット保険への加入を検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしたか。猫は長ければ20年生きるといわれています。また、近年の獣医学の発展により猫の高齢化も進んでいます。
愛猫とより長く一緒に生活するためには、子猫の時期の育て方がポイントです。子猫として迎える段階で、必要な道具や食事環境などの準備をして、猫にとって安心できる生活環境を整えておくことが、より健康的で楽しい日々に繋がります。