ブリティッシュロングヘアとはどんな猫?性格などの特徴、飼い方を解説|猫の保険
ふわふわで丸いフォルムが可愛いことで、飼い猫として人気を集めるブリティッシュロングヘア。実は、原産国であるイギリスからは、正式に認められていない猫種で、複雑な歴史を辿ってきたといわれています。
今回は、そんな謎に満ちたブリティッシュロングヘアの性格や特徴、飼い方を解説していきます。

- ブリティッシュロングヘアの基本情報
- ブリティッシュロングヘアの外見の特徴
- ブリティッシュロングヘアの性格は?
- ブリティッシュロングヘアの飼い方のポイント
- ブリティッシュロングヘアの気を付けたい病気・ケガ
- 愛猫のもしもに備えて保険に加入しましょう
- ブリティッシュロングヘアの迎え方は?
- まとめ
ブリティッシュロングヘアの基本情報
英語表記 | British Longhair |
原産国 | イングランド(イギリス) |
公認団体 | The International Cat Association(国際猫協会、以下「TICA」) |
毛種 | 長毛種 |
平均寿命 | 14〜17歳 |
平均体重 | 3.5〜7kg |
イギリスが原産のブリティッシュロングヘアは、1979年アメリカを拠点とするTICAにより正式登録されました。
全体の猫の平均寿命が15歳なのに対し、ブリティッシュロングヘアの平均寿命は14〜17歳とやや長めです。平均体重は3.5〜7kgと比較的重めで、オスは体重8kgを超える個体もあります。
ブリティッシュロングヘアの歴史について
ブリティッシュロングヘアの歴史は、今までに2度も絶滅の危機に陥ったブリティッシュショートヘアと深い関わりを持ちます。
1度目は、第一次世界大戦の直後です。ブリティッシュショートヘアの血統を守るために、体のサイズがよく似たペルシャ猫を交配させました。ペルシャ猫は長毛の猫種であったことから、子猫の中には短毛猫だけでなく、長毛猫も生まれましたが、当時はブリティッシュロングヘアとして扱われませんでした。
その後、第二次世界大戦後に2度目の絶滅の危機に陥ります。そこでは、ペルシャ猫だけでなく、ブリーダーたちが家で飼っていた短毛猫や、ロシアンブルーなど、あらゆる猫種を掛け合わせました。
その結果、本来のブリティッシュショートヘアの容姿とはかけ離れた、ブリティッシュショートヘアと呼ばれる猫がたくさん現れるようになり、その猫から生まれた子猫は雑種として扱われました。
そのため、ブリティッシュショートヘアの原産国であるイギリスを本拠地とし、猫の血統書登録団体の一つであるGCCFは、今もなおブリティッシュロングヘアの正式な登録はおこなわれていません。
ブリティッシュロングヘアの外見の特徴

長毛でふわふわ、目も顔も鼻も丸く、可愛らしい外見が特徴的なブリティッシュロングヘア。ここでは、体の大きさ・体型、顔つき・目の色、被毛について解説します。
体の大きさ・体型の特徴
全体的に丸みを帯びた可愛らしいフォルムが特徴的なブリティッシュロングヘア。骨格が長い毛で覆われ、どのような体型をしているのかわかりにくいですが、実は筋肉質で筋太く、たくましい体型をしています。他の猫と比べ、大きめのサイズで、オス4.5kg〜7kg、メス3.5〜5.5kgが理想とされています。
顔つき・目の色の特徴
ブリティッシュロングヘアは、大きく丸い目と短めの鼻が特徴的です。目の色は、金色からコッパー(銅)が多いです。
毛色、毛質の特徴
ブリティッシュロングヘアは、ペルシャ猫をはじめ、他の猫種と比べても圧倒的に密度の高い豊かな被毛をもちます。上毛と下毛があるダブルコートで、クッションのような弾力感があります。
毛色はブラック、レッド、ホワイト、フォーン、ブルー、シナモン、チョコレート、ライラックなど実に種類が多く、柄もタビー(縞模様)やポイントなどがあります。
ブリティッシュロングヘアに似ている猫との違い
ブリティッシュロングヘアに似ているとされる猫種は、主に以下の3つです。
- ペルシャ猫
- ブリティッシュショートヘア
- サイベリアン
ペルシャ猫とブリティッシュロングヘアは、筋肉質で大型という点が非常によく似ていますが、ペルシャ猫の方が鼻は短く、ヒゲパットがやや垂れていることから、全体的にずんぐりとした印象を受けます。
また、ブリティッシュロングヘアとブリティッシュショートヘアとの大きな違いは被毛です。ブリティッシュショートヘアの被毛は、短毛で硬く、厚みがあるのが特徴です。
ブリティッシュロングヘアの性格は?

ブリティッシュロングヘアは、ブリティッシュショートヘアと同じように、友好的で愛情深い性格をしています。
一方で自立心もあるため、飼い主さんの"膝に座って甘える"というよりも、飼い主さんと"同じソファーに座ったり"、飼い主さんと"同じように生活をする"ことを好む傾向があります。
また、友好的なので小さい子供がいる家庭でも安心して飼うことができます。要求や無駄鳴きも少なく、落ち着いた大人っぽい猫です。
ブリティッシュロングヘアの飼い方のポイント
落ち着いた大人っぽい性格のブリティッシュロングヘアですが、子猫時代はどうなのでしょうか。ここでは、ブリティッシュロングヘアをお迎えするために、子猫から成猫でも共通する飼い方のポイントを解説します。
1:飼育環境
成猫では落ち着いた性格のブリティッシュ・ロングヘアですが、子猫時代は元気で活発です。ただし、運動神経が優れているわけではないので、遊ぶためのスペースからは危険なものを排除して、キャットタワーも複雑ではないものを選んであげましょう。
また、ブリティッシュロングヘアのような長毛種は、被毛に熱がこもりやすいため、寒さには強いですが、暑さには非常に弱いです。高温多湿の日本の夏では、熱中症を予防するための空調管理は欠かせません。冷房は約28℃程度、湿度が上がりすぎないようドライモードに設定するのが理想的です。また、エアコンにより体調を崩すことも考えられるため、冷房をつける部屋とつけない部屋を分けておき、ダンボールハウスなどを設置するなどの対策も立てておくと良いでしょう。
2:食事
ブリティッシュロングヘアは、肥満になりやすい傾向にあるので、体重管理を重視した総合栄養食を与えるのがおすすめです。ただし、量は猫種によって異なるので、「与えすぎ」「与えなさすぎ」には十分注意が必要です。例えば、一度にたくさん食べてしまわないよう、数回に分けて与えるなどの工夫をしましょう。
また、無添加で新鮮なご飯を選ぶことも大切です。一般的に、猫のご飯といえばドライフードやチュールなどを想像する方が多いと思いますが、これらのような加工食品は塩分や添加物が多く含まれており、肥満になりやすいブリティッシュロングヘアの食事には不向きです。
そのため、質の良いタンパク質が豊富に含まれている総合栄養食などのフードを与えてください。タンパク質は筋肉質な体の維持に役立つだけでなく、皮膚や被毛作る原材料でもあるので、健康をサポートする上で非常に重要です。
3:お手入れ
ブリティッシュロングヘアは長毛ですが、絡まりにくい毛質のため、普段は1日に1回程度、軽くブラシやコームを使ってブラッシングしてあげるのが理想的とされています。抜け毛が多い換毛期には、ブッラシングだけでなく、シャンプーをして余計な毛を洗い流すのも効果的です。
4:しつけ
ブリティッシュロングヘアは自立心があり、過剰に構われることを嫌がったり、頑固でしつけを覚えてくれないこともあります。トイレや食事などの生活習慣はできるだけ子猫のうちから教え始めること、トイレや寝床、フードなど猫が気に入らないことは生活に差し支えのない範囲で妥協することも大切です。
ブリティッシュロングヘアの気を付けたい病気・ケガ
ブリティッシュロングヘアが特に気をつけたい病気・ケガとして、主に以下の2つが挙げられます
- 肥満
- 肥大型心筋症
ブリティッシュロングヘアは、大型の猫種であるため、食欲旺盛な一方で、運動を苦手とするため肥満になりやすい傾向にあります。また、肥満により股関節などを痛めることもあるため、日々の食事には十分注意が必要です。
肥大型心筋症は、高血圧や弁膜症などの心肥大起こす病気で、先天性の要因が考えられています。
愛猫のもしもに備えて保険に加入しましょう

あなたの愛猫をより長く大切に育てるために、ペット保険への加入を検討してみてはいかがでしょうか。ペット保険「いぬとねこの保険」なら、補償内容や保険料などのニーズに合わせて、以下3つのプランから選べます。
①プラチナプラン(通院・入院・手術)
②ゴールドプラン(通院)
③パールプラン(手術)
あらゆる病気やケガなど、さまざまなリスクに幅広く備えたい場合は、通院・入院・手術を回数無制限、日額制限なしのフルカバーで対応できるプラチナプランがおすすめです。
通院のみの補償を重視する場合は、回数無制限で利用できるゴールドプランがおすすめです。長期的な通院が必要になった場合でも、安心して対応できます。
保険料をなるべく抑えたいが、万が一の時に安心したい方は、手術のみをカバーするパールプランがおすすめです。高額な手術が必要になるリスクに対応できます。
ブリティッシュロングヘアの迎え方は?
ブリティッシュロングヘアをお迎えする方法はさまざまです。
1つ目は、保護猫からお迎えする方法です。この場合、猫自体の価格は無料で、一般的に設備費用や予防接種などの医療費用のみを負担するので、大幅に費用を抑えられます。ただし、保護猫は成猫や雑種が多く、子猫や血統書付きを求めている方にはおすすめできません。
2つ目は、ブリーダーやキャッテリーからお迎えする方法です。いずれも猫の繁殖をおこなっているため、子猫をお迎えしたいという方におすすめです。また、キャッテリーは、血統登録に関する厳密な審査が伴うため、子猫かつ血統書付きをお迎えしたい方に非常におすすめです。
3つ目は、ペットショップからお迎えする方法です。お迎えと同時に必要な備品を揃えられるため、猫を初めてお迎えする方におすすめです。ただし、上記の3つのお迎え方法の中で費用が比較的高いです。
まとめ
いかがでしたか。今回は、ブリティッシュロングヘアの特徴や性格、飼い方のコツから気をつけたい病気、お迎えする方法まで、多くのことを解説しました。
ブリティッシュロングヘアを飼われている方、飼うことを検討している方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
猫種分類表
猫は猫種によってサイズによって保険料のちがいはございません
下記は大まかな猫種を記載させていただいておりますが未記載の猫種であっても保険料は同じです。
猫種
- アビシニアン
- アメリカンカール
- アメリカンキューダ
- アメリカンショートヘア
- アメリカンボブテイル
- アメリカンポリダクティル
- アメリカンワイヤーヘア
- アメリカンリングテイル
- アラビアンマウ
- アルパインリンクス
- イジアン
- ウラルレックス
- エイジアン
- エキゾチック・ショートヘア
- エジプシャン・マウ
- オイイーボブ
- オーストラリアンミスト
- オシキャット
- オホサスレス
- オリエンタル
- オリエンタルバイカラー
- カラーポイントショートヘア
- カリフォルニアスパングルド
- キプロスアフロディーテ
- キムリック
- キンカロー
- クリッパーキャット
- クリリアンボブテイル
- コーニッシュレックス
- コラット
- ア行に属する猫の種類
- カ行に属する猫の種類
- サイベリアン
- サバンナ
- サファリ
- ジャパニーズボブテイル
- ジャーマンレックス
- シャム
- シャルトリュー
- シャンティリー
- ジェネッタ
- シンガプーラ
- スキフトイボブテイル
- スクーカム
- スコティッシュフォールド
- スノーシュー
- スフィンクス
- セイシェルワ
- セイロンキャット
- セルカークレックス
- セレンゲティ
- ソコケ
- ソマリ
- ターキッシュアンゴラ
- ターキッシュバン
- チートー
- チャウシー
- デザートリンクス
- テネシーレックス
- デボンレックス
- トイガー
- ドウェルフ
- ドラゴンリー
- トンキニーズ
- ドンスコイ
- ナポレオン
- ネベロング
- ノルウェージャンフォレストキャット
- サ行に属する猫の種類
- タ行に属する猫の種類
- ナ行に属する猫の種類
- バーマン
- バーミーズ
- バーレイニディルムンキャット
- ハイランドリンクス
- ハバナブラウン
- ハバリ
- バリニーズ
- バンビーノ
- ピーターボールド
- ピクシーボブ
- ヒマラヤン
- フォールデックス
- ブラジリアンショートヘアー
- ブランブル
- ブリティッシュ・ショートヘア
- ブリティッシュロングヘアー
- ペルシャ
- ベンガル
- ボンベイ
- マンクス
- マンダレイ
- マンチカン
- ミヌエット
- ミンスキン
- メインクーン
- メコンボブテイル
- モハーベスポッテド
- モハーベボブ
- ユークレイニアンレフコイ
- ヨークチョコレート
- ヨーロピアンショートヘア
- ライコイ
- ラガマフィン
- ラグドール
- ラパーマ
- ラムキン
- ロシアン・ブルー
- ハ行に属する猫の種類
- マ行に属する猫の種類
- ヤ行に属する猫の種類
- ラ行に属する猫の種類
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