エキゾチック・ショートヘアの保険 | 性格・寿命・飼い方のコツなどを解説

エキゾチックショートヘアをお迎えする方法

エキゾチックショートヘアをお迎えする方法には、ペットショップやブリーダー、里親制度を利用するなどがあります。エキゾチックショートヘアは遺伝性の疾患にかかりやすい猫種なので、購入する際は特にキャッテリーがおすすめです。

キャッテリーとは、世界的な猫愛護団体であるTICAとCFAのいずれかに認定された一部のブリーダーのことを指します。キャッテリーになるには特定の条件を満たす必要があるため、ブリーダーの中でもレベルが高く、信頼できます。

例えば、遺伝性疾患の因子を親が持っていた場合、子猫にも遺伝する確率は高いです。キャッテリーはエキゾチックショートヘアのかかりやすい遺伝性疾患に詳しいだけではなく、遺伝性の病気が極力表れないような繁殖や管理方法を日々研究しています。遺伝性疾患は血統も重要になってくるため、健康で優れたエキゾチックショートヘアを購入したいと考えている方には、キャッテリーがおすすめです。

準備しておくもの

エキゾチックショートヘアを迎え入れる際に準備しておきたいものは以下のとおりです。

・ゲージ
・食器類
・爪とぎ
・お手入れ道具（ブラシなど）
・キャリーバッグ
・猫用トイレ
・洗濯ネット・シーツ

洗濯ネットやシーツは、病院へ連れて行く時など、移動する際に猫が怪我をしないように入れてあげる際に役立ちます。 予算は全部で3万円弱程度です。

ワクチンなどの初期費用

準備品以外には、健康診断・ワクチン接種費用がかかります。費用は約1万〜1万5000円程です。

1ヶ月あたりの飼育費用

1ヶ月あたりにかかる猫の平均的な飼育費用は、5000〜1万円です。内訳は以下のとおりです。

・食費（3000〜4000円）
・シャンプー、トリミング（1回あたり5000〜1万円程度）
・医療費（2万円程度）

中でも、医療費が重要です。ダニ・ノミの予防薬、フィラリアなどを含め、健康であっても年間2万円はかかります。特に子猫の場合、環境変化によるストレスを感じて下痢や嘔吐をしてしまったり、誤飲をしてしまったりすることが多々あります。ペットには公的な保険がないため、医療費は全額負担になってしまいます。突然多額の費用がかかってしまうこともあるため、ペット保険に加入しておくと安心です。

エキゾチックショートヘアのお手入れ

エキゾチックショートヘアは温厚でおとなしく、他の猫が抵抗するようなことも特に嫌がらずに受けてくれることが多いです。お手入れもしやすいため、初心者の方にもおすすめの猫種と言えます。

猫がケガをしないように、爪切りは定期的に行いましょう。爪切りの際は、軽く肉球を押すと爪が出てくるため、切りすぎないように注意しながら先端だけを切るようにします。薄いピンク色の部分は血管が通っているため、傷つけないよう十分に気をつけてください。

エキゾチックショートヘアのしつけ

エキゾチックショートヘアは賢く、おとなしいためしつけがしやすい猫種です。トイレや爪とぎも、何回かトレーニングをすればスムーズに覚えてくれます。噛み癖に関しては、「噛んだら遊んでもらえない」と分かってもらえるような行動をすれば自然となくなることが多いです。

エキゾチックショートヘアはマイペースであまり悪戯をしませんが、子猫の時は好奇心旺盛でいたずらをすることもあるかもしれません。その際は、感情的にならずに根気よくしつけを行いましょう。

エキゾチックショートヘアにおすすめの食事

エキゾチックショートヘアのキャットフードを選ぶ際のポイントを3つご紹介します。
1つ目は、良質な動物性たんぱく質が豊富に入っていることです。エキゾチックショートヘアは筋肉質な体つきをしているので、動物性たんぱく質は非常に重要です。

2つ目は、無添加のフードを選ぶということです。添加物が入っているキャットフードは、発がん性のリスクを高めてしまう恐れがあるため、避けるようにしましょう。

3つ目は、穀物不使用（グレインフリー）であることです。エキゾチックショートヘアは、鼻が低いことから流涙症になりやすいと言われています。そのため、低アレルゲンのフードを選ぶ必要があります。

大豆や小麦、トウモロコシなどは避け、低炭水化物のキャットフードを選ぶようにしましょう。

エキゾチックショートヘアを飼育する際のポイント

エキゾチックショートヘアを飼う際のポイントは、以下の4つです

・静かな環境を用意する ・短時間の遊びでストレス軽減 ・スキンシップを欠かさずに ・去勢や避妊を行う

おとなしく温厚なエキゾチックショートヘアは、フレンドリーではありながらも大きな音　や声は少し苦手です。留守番の時や就寝時にストレスが溜まらないように静かな場所に休　息できるスペースを確保しましょう。

また、運動能力がそこまで高くないエキゾチックショートヘアですが、肥満防止とストレス解消のために運動習慣をつけることは重要です。5〜10分など短時間でできる遊びを習慣づけましょう。キャットタワーを設置して上下運動させるのもおすすめです。

さらに、甘えん坊のエキゾチックショートヘアは、かまってあげないとストレスが溜まってしまいます。抱っこをしてあげたり撫でてあげたりすると喜ぶため、頻繁にスキンシップを行うように心がけましょう。

去勢や避妊も重要です。エキゾチックショートヘアは飼育しやすい猫種ですが、去勢手術や避妊手術を行わないと問題行動が目立つようになってしまいます。メスは発情期になると大きな声で鳴いてしまったり、オスの場合はマーキングを繰り返して部屋を汚したりするのです。

エキゾチックショートヘアの寿命

エキゾチックショートヘアの平均寿命は約10〜13年といわれていて、猫の平均寿命よりはやや短くなっています。運動量が少ない猫なので、食事量に気をつけて肥満にならないようにしたり、ストレスを溜めないようにスキンシップを多く行うことが寿命を伸ばす秘訣です。一緒にいる時間をなるべく多くできるようにしましょう。

エキゾチックショートヘアの気をつけたい病気・ケガ

エキゾチックショートヘアは遺伝性の疾患にかかる可能性が高い猫種です。また、大きく丸い瞳が可愛らしい反面、目の病気にかかる場合も多いので注意しましょう。事前にかかりやすい病気を知っておくことで、「もしも」の時に冷静に対処できます。ここでは、エキゾチックショートヘアがかかりやすい4つの病気やケガについて紹介します。

尿石症

尿石症とは、尿路全般に結石がたまり、頻尿や血尿などの症状が出る病気です。猫全般にかかりやすいとされます。水を飲む量が少なかったり、マグネシウムを多く含む乾燥フードを多く食べていたりすると、発症するリスクが高くなります。

水分をしっかりと与え、ミネラル豊富なフードを与えるなど、栄養バランスの良い食事を与えるようにしましょう。基本的に、小さな結石は食事療法で溶かして治療を行い、大きい場合は手術で取り除きます。

眼病

流涙症（涙やけ）

エキゾチックショートヘアは顔の骨格上、涙の通り道が詰まりやすい猫です。流涙症は、目の周りに常に涙が流れている状態を指します。涙やけ（目の周りが茶色くなる）や目ヤニが普段より多く見られる場合は、流涙症を疑いましょう。放っておくと、皮膚炎を引き起こしてしまうこともあります。

白内障

白内障は、目の「水晶体」が白く濁ってしまうことで視力が低下してしまう病気です。
目の色が変化してきたり、物にぶつかりやすくなったりなどの症状がみられる際は、すぐに病院で診てもらいましょう。

多発性のう胞腎

エキゾチックショートヘアは品種特有の遺伝性の病気にかかることがあります。その1つが多発性のう胞腎です。腎臓にのう胞（内部に水の溜まった袋）ができて組織を圧迫し、腎不全を引き起こしてしまいます。猫の染色体に含まれる遺伝子の変異で発症します。

症状としては、水を沢山飲む・尿の量が増える・食欲不振・脱水、嘔吐などが挙げられます。遺伝子の病気であるため完治させることは難しく、投薬によって症状を緩和させることしかできません。命を落とすこともある遺伝性の疾患なので、早期発見のためにも定期的な健康診断を受けましょう。

肥大型心筋症

肥大型心筋症は、心臓が厚くなりすぎて心臓の機能が低下する心臓病の1つです。遺伝子の病気であり、現状では完治は難しいです。ペルシャ猫のルーツを引き継いでいるためなりやすいと言われています。特に老猫がかかりやすい病気です。

初期は無症状ですが、進行すると食欲不振・呼吸困難・舌が青紫になる・後ろ足の麻痺などが現れます。心不全にもつながり、突然死の可能性もある非常に怖い病気です。運動を嫌がったり、疲れやすくなったりした場合は、高齢でなくても検査に行きましょう。

子猫は「異物誤飲」や「環境変化」に要注意！

環境適応能力の高いエキゾチックショートヘアですが、子猫の時は環境変化によるストレス性の軟便や下痢をしてしまったり、間違って異物誤飲をしてしまうこともあります。どちらも基本的には2万円以下で治療ができますが、場合によっては10万円を超えるケースもあります。お迎えしたばかりの時は体調の変化に気を遣ってあげたり、住環境を整えたりすることに注力しましょう。

迎え入れる前に知っておきたい、エキゾチックショートヘアの医療事情

ペットを初めて飼う方は、事前にペットの医療事情について把握しておくことが重要ですペットには公的な健康保険がないため、治療費は全額自己負担となります。また、自由診療のため、料金設定も病院によって異なります。突然の出費に備えるためにも、万が一の事態に安心して対応できるペット保険に入っておくと安心です。

ペット保険"に入っていれば、「もしも」の時でも安心！

大切なエキゾチックショートヘアが突然病気やケガをしてしまった時、高額な治療費がかかってしまうこともあります。そんな「もしも」の時のために、ペット保険に入っていると安心です。

まとめ

今回はエキゾチックショートヘアのルーツや特徴、飼い方やかかりやすい病気やケガについて解説しました。エキゾチックショートヘアはおとなしく温厚で、初めての方にもとてもおすすめの猫種ですが、その個性的な特徴がゆえにかかりやすい病気もあります。愛猫の「もしも」の時に備えて、ご自身の予算やニーズに合ったペット保険に加入することがおすすめです。